概要 / Overview
長靴の形をしたワイン大国イタリアは温暖で日照にも恵まれ、ブドウ栽培に適した環境であるため全土20州(北部・中部・南部)でワインが造られており、生産量は世界一を誇ります。日本が南北に伸び、その土地によって個性があるように、南北に長いイタリアにも各地の土壌や料理に合わせてワイン造りが発展してきたことで多様性が生まれました。「サンジョベーゼ」、「バルベーラ」、「ネッビオーロ」を始め土着品種が500種類にもなります。
主な産地 / Major Wine Production Region
北部地方 / ピエモンテ(Piemonte)
【特徴/Features】
「山の麓」という名の通りアルプス山脈の山麓に位置しています。トスカーナ州と並ぶ銘醸地であり、小さな家族経営で品質重視のワイナリーが多く、イタリアの「ブルゴーニュ」と呼ばれることも。フランスに隣接していることから、ワインと食文化はフランスの影響を強く受けています。赤ワインが有名で、ネッビオーロから造られる「バローロ」はワインの王様、「バルバレスコ」は女王と称されています。
中部地方 / トスカーナ(Toscana)
【特徴/Features】
ルネサンス文化の中心地だった市街は世界文化遺産にも登録されており、美しい景観の観光名所として知られています。「サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂」(ドゥオーモ)やミケランジェロのダビデ像などの芸術文化に触れることが出来ます。赤ワインが主要な産地で品種は「サンジョヴェーゼ」が中心。「キャンティ・クラッシコ」、「ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ」、「スーパータスカン」などを生み出す銘醸地です。
南部地方 / カンパーニア(Campania)
【特徴/Features】
ローマ、ミラノに次ぐイタリア第3の都市ナポリを州都とするカンパーニア州。ポンペイ遺跡、アマルフィ海岸などの人気の観光名所がひしめき、サービス精神が旺盛なカンパーニアの人は外国人がイタリアに抱く陽気なイメージと最も合致します。温暖な気候と豊かな火山性土壌に恵まれた環境なので古くからワイン造りが行われてきました。「アリアニコ」から作られる「タウラージ」は南のバローロと呼ばれています。