概要 / Overview

代表的な産地はカリフォルニア州でワイン生産量の90%を占めています。カリフォルニア海流によって発生する霧が、ブドウ成長期の夏には涼しく、冬は温暖という天然の温度調節をしています。カリフォルニア・ワインが注目されるようになったのは、1976年「パリスの審判」以降のこと。ナパ・ヴァレーのオーパス・ワンは高級ワインの銘醸地として有名です。また、ニューヨーク州、オレゴン州、ワシントン州でも高品質なワインが生み出されています。
【カリフォルニア州】アメリカ全体の約8割以上の生産量を誇り、ナパ、ソノマ、サンタ・バーバラに代表されるようなワイン産地に約6,000のワイナリーが存在します。降水量が少ないことから、安定した日照時間が確保出来るため、ブドウは完熟しやすく、カビなどの病害の心配もないので、品質が高いブドウが育ちます。スタイル的にはコクがあり、アルコール度数が高めなワインが多いです。代表品種のジンファンデルは焼き肉やお好み焼きと相性が良いです。
【オレゴン州】カリフォルニア州とワシントン州の間に位置し、「全米で最も住んでみたい都市」に選ばれたポートランドがある州です。ボルドー、ブルゴーニュとほぼ同じ緯度 (北緯45度)に位置し、比較的な冷涼な気候が特徴で、高品質なピノ・ノワールの産地として知られています (栽培面積の約70%はピノノワール) 小規模生産者が大半を占め、しっかりとした果実味がありながらも酸も感じられる繊細なワインが生み出されます。
【ワシントン州】マイクロソフト、Amazon、スター・バックスの本社所在地です。生産量はカリフォルニア州に続く第2位の州。ブルゴーニュやボルドーと同じ緯度に位置します。冬の厳しい寒さに加えて、州を南北に縦断するカスケード山脈は、海側からの湿った風を遮り、雨を降らせ、その先の内陸地にワイン産地があります。そのような気候条件から、フィロキセラが生息しません。州生産量の半分以上をサン・ミッシェル・ワイン・エステーツ1社が占めています。
【ニューヨーク州】世界の商業、金融、文化の中心地ニューヨーク。カリフォルニア、ワシントンに次ぐ全米3位のワイン産地でもあり、州内には約400のワイナリーが存在します。主な産地はロング・アイランド (アメリカ最大の島)とフィンガー・レイクス。高品質なニューヨーク州のワインですが、大半が地元で消費されており、日本ではあまり見かけません。 ”Farm to Table” (地産地消)のサプライチェーンが近年のトレンドです。